経験というのは非常に多くの気づきをもたらしてくれます
猫の講座を始めたころ、当時は動物自然療法協会さん主催でセミナーを開催していただいていましたが、その度に動画受講を打診されていたことを思い出します
いやいや、わたしは対面セミナーでないとイヤだ、と何度も拒否しました
わたしは「熱意」というのが伝わることで、人の感情を動かし行動へと繋げられると思っていましたので、そのように対面セミナーにこだわったのです
その後、時代の変化とともに、そして一部の熱狂的な(ww)リクエストにお答えする形で動画受講OKの講座をいくつか開催しています
興味がある方は動物自然療法協会さんのブログなどから辿ってみてください
まだまだ申し込みできるものもチラホラあります
そして、たまたまネット検索で猫の自然食にたどり着き、わたしの過去の埋もれたセミナーに最近申し込んでくれた飼い主さん・Mさんとの出会いがありました
随分と時間が経ってからのお申し込みだったので印象深かったのです
及川さんにもその時、たどり着く人はたどり着くのね〜と素直な感想を伝えています
分からないところは質問を寄せてくれて、とても熱心に学んでくれたようです
そのMさんとは別件で直接メールでやり取りをする機会があり、飼い猫さんの状況なども詳しくお聞きしていました
先日は「猫の栄養学を学んだプロはフードのここをチェックする!」をお読みいただき、早速その感想を送ってくださったのですが、Mさんへ返信しようとした内容は、わたしを含めた多くの飼い主さんが経験することだろうと思いましたので、こうしてブログに書き起こすことにしました
猫の食事を見直したいとわたしの元を訪れる飼い主さんは、どうしてもっと早くこのこと(猫の栄養学)を知ろうとしなかったのかと後悔される方も少なくありません
もっと早く知っていれば、、、闘病中、亡くした時、その想いがより一層強くなることはわたし自身も経験上、非常に痛感しています
わたしが生(せい)あるものの命の尊さを想うとき、いつも根底にあるものについて少しお話ししたいと思います
間違いなくわたしの人生を変えた言葉で、常にわたしの思考に存在する言葉です
この二つの言葉を教えてくれたのは、尊敬するホメオパスのお一人で、わたしをホメオパシーの世界へと導いてくれた大山眞知子先生です
「命はわたしたちの手に余る」
この言葉を聞いたときの衝撃は今でも覚えています
わたしはそれまで動物の命を救うことが自分の原動力であり、自らの存在意義だとすら思っていました
それがどんなに驕った考えであったかを身に染みて感じた瞬間でした
どのような立場にいようと「命」はそこに平等にただあるだけです
この言葉は決して諦めを前提としているわけではありません
驕らず謙虚に命に向き合うこと、その理解と姿勢が大切だと教えてくれています
「命」をなんとかできると思うのは人間のエゴだと気づかされた言葉です
そして、
「動物は最期まで生きることを諦めない」
わたしたちが生き物と向き合うとき、何よりも理解して尊重しなければならないのは、その生き物の「命」、そのものです
「命」そのものを前にしたとき、そこから得られる情報に誠実であれと、これはホメオパスとしての立ち位置そのものと似ていますが、わたしにそのように命に向き合う、その最初のきっかけをくれた言葉です
わたしたちは、命と真剣に向き合い、彼らが望むサポートが何かを考えて、そして行動しなければならないと…
そこに必要なのは、わたしたち人間の想いではなく、ただただ寄り添うことであるかもしれません
そうしたことを含めて「命」を想うとき、もしかしたら虚しさや力不足を感じるかもしれませんが、そう思えることこそが本当は必要なことだと気づける人は少ないです
誰もが最初はなにも知らず、必要なければ気づくこともせず、生きています
知らない人からすれば、知っている人はすごい、得をしていると思うかもしれませんが、どんな物知りでもこの世の中のことを100%知る人など存在しません
たとえ勉強していても、知識があっても、なお後悔することはたくさんあります
わたしは、猫と初めて一緒に暮らし始めた時に、どうして今のように貪欲に学ぶことをしてこなかったのだろうと自分の愚かさを悔やむこともあります
知識を得る、情報を得るというのにはなぜかタイミングという時間軸が発生します
これは正直、誰にも操作することはできません
Mさんが受講したセミナーは去年のセミナーで、開催後は広告も告知もしていません
それでも見つけ出してくれたのはMさんが欲しい、知りたいと願ったからです
私たちは過去を変えることはできなくても未来を変えることはできます
時間軸というタイミングの早い遅いはあってもスタート地点はみんな一緒です
一度スタートしたなら、そこから先を変えられる未来が目の前に広がります
どれだけ変えられるかは自分次第です
もしも後悔があるのなら、それをプラスにすることを心掛けるだけでこれまでとは違った未来を引き寄せることができると思います
少し前まで動画セミナーには乗り気ではありませんでした
でも、Mさんと同じように熱心に真剣に猫と向き合う飼い主さんは、この世界にたくさんいるに違いないと思ったとき、対面にこだわる必要があるのかと思い直しました
必要としている人がいるのならば、届けたい
猫も人も健やかに長生きする世の中にしたい
そのためにわたしができるのは、猫の自然食、猫の栄養学、ホメオパシーを一人でも多くの潜在Mさんへ伝えることです
この世界にたくさんいる潜在Mさんに向けて、未来を変えるためにできること、そのエネルギーを大きくするために、今はその種蒔きに勤しみたいと思います
わたしの力はまだまだとても小さいけれど
まずは講座の動画撮影がんばってますっ!!
この瞬間、新たな可能性という気づきをくれたMさんには心から感謝いたします
いつかわたしの対面セミナーを受けに来ると言ってくれたMさんとは、本当にお会いできる日がくるだろうと今から楽しみにしています
<「命」を想う>
・命はわたしたちの手に余る
・動物は最期まで生きることを諦めない
・誰もが最初は初心者
・望むことでエネルギーの流れが起こり必要な情報がめぐってくる
・過去は変えられなくても未来は変えることができる