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健康度を理解すること


 

ときどきこのような質問を受けることがあります。

「なぜ分かるのですか?」

主語を書いていませんから一体何に対して?と思われるかもしれませんが、私は動物を癒す仕事をしていますので概ね病気に関すること、です。

 

 

以前は誰でも分かることじゃないのかと思っていたのですが、どうやらそうではなかったようです。

ようです…、というのは、この能力?は少し特別なのだと気付かせてもらったものの、

やはり自分では誰にでもできるだろうとも思っているからです。

 

 

では、一体どのようなことが分かるのかと言いますがと

その子の身体の中で起こっていることが分かります、という感じです。

 

 

具体的にいうと

例えば、血液検査などをしたとします。

その結果をみて、腎臓が悪くなっているだとか肝臓に障害が出ているだとかそういうことを判断しますね。

 

 

私の場合はそういう検査結果が特になくても、生活習慣や食事の内容、行動、性格、家族構成などから、身体のどこに障害があるのか、どこを改善するべきか、そこに症状があるからここが障害する、ということがよく理解できるということです。

 

 

それぐらいならおそらく経験と知識があれば誰にでもできると思います。

ただ私の場合はその子をみただけでおよそ身体の状態が分かりますので、その部分に関していえば人にはない能力なのかもしれません。

一応、声を大にして言いますが、マジすぴりっちゅあるなことではありません!!

 

 

 

さて

猫を健康にしよう!と目標を立てることは素晴らしいことです。

私自身もその活動も、さらには仕事も、すべて健康を目指している、と公言していますから、HPを訪れた皆さんもそのような目標や希望をもたれていることと推察します。

 

 

しかしながら

健康ということを前面に押し出したとき、少なからずはじかれる猫というのが存在することにも気付かなければなりません。

つまり生まれながらに障害を持っていたり、後天的に疾患を患ってしまったり、私たちがイメージする健康からかけ離れた存在がいるということです。

 

 

そんな彼らは健康にはなれないのでしょうか?

 

 

もしそのように問われたら、

私は「いいえ、そんなことはありません」と答えるでしょう。

 

 

誤解を恐れずに言えば、そこには病気が完治するとか、必ず良くなるというニュアンスが含まれているかのように聞こえるかもしれませんが、私にとって健康というのは決して病気がないことではない、というのが主旨です。

 

 

病気や障害がなく健康であるというのは究極です。

もちろんそうであれば、なんと素晴らしく希望に溢れた毎日だろうと思います。

しかし残念ながら、そのような存在はおそらくこの世界にはいないのではないかと思います。誰もが大なり小なりなにかしら問題を抱えて生きているからです。

 

 

猫に話を戻します。

私たちは猫に元気であること、健康であることを望みます。

それが私たちの幸せであり、猫たちの幸せでもあるからです。

 

 

でもそれを願うあまり、その子の本来のステータスを置き去りにしてはいけません。

その子本来のステータスとは言い換えれば、ここではブログの命題、健康度の理解のことです。

 

 

この健康度、つまりベース(基礎)となる健康のステータスです。

これを間違えてしまいますと、本来しなくて良い処置をしてしまったり、不必要にケアをしてしまったり、とにかく症状を消さなければならない、とそのことだけにフォーカスしてしまう危険性があります。

 

 

健康度とは猫それぞれがもつ健康の程度のことです。

その健康の程度は、その猫の健康のベース(基礎)となります。

 

 

「健康」をものさしで測るようなイメージです。

そうしますと単純に言えば、生まれながらに健康な子は健康度が高いとなるでしょうし、障害を持って生まれてくれば健康度は低いとなります。

 

 

さらに、体調が悪くなったときにはお腹を壊しやすい、ということや、季節の変わり目には気管支の状態が悪くなる、ということを、「健康」というものさしで測ると健康度は低くなります。

 

 

子猫の頃に感染症にかかり後遺症が残ったり、事故で足を失ったとなれば、やはり健康度は通常よりも低くなります。

 

 

重要なのは、健康度が低いというとき(何かしら病気がある、症状がある)

そのことが決して「健康になれない」あるいは「健康にならなければならない」ということとイコールではないということです。

 

 

この健康度の理解がありませんと、ただただ症状を消そうとしたり、過剰な対応をしてしまったりすることになりかねません。

 

 

大切なことは、その子の弱さも受け入れることです。

お腹を壊しやすいのも、鼻がグズグズしてしまうのも、みんなその子の持つ健康のベース(基礎)として理解すれば、症状を消そうとするだけではない、もっとその子に寄り添った行動が取れるようになるからです。

 

 

ウチの子はお腹が弱い それを受け入れる

ウチの子は気管支が弱い それを受け入れる

つまり、もし猫がどこかに弱さを持っていたとしたら、それがその子の健康度=健康のベース(基礎)だと受け入れるということです。

 

 

なんでもかんでも「健康なのが良い」という呪縛に引き摺られ過ぎますと、やってもやってもドツボにハマる悪循環から抜け出せなくなります。

逆に「うちの子の健康はこれがベース」と思えば、余計なことをしなくなり、返ってシンプルに物事を考えられるようになり、良いアイデアや方法が見つかることも少なくありません。

 

 

なぜこのような話しをさせていただいたかと言いますと

「健康」ということにこだわるあまり、その子を見る・感じるということを忘れてしまっている飼い主さんが多いと感じているからです。

 

 

それこそ症状や病気を点でしか見られない人は、その子の健康度に対する理解が足りていません。

なぜなら全ての症状には必ず意味とつながりがあるからです。

ですから、これは症状を無視したり放置するということとは全く次元の異なる話です。

 

 

もう一度繰り返しますが

健康度の高い低いは、決して「健康なれる、なれない」という単純な定義ではありません。「猫のなにをもって健康としていくのか」を理解するための重要なファクターです。

 

 

自分の猫の健康度はどのぐらいだろうか。

考えてみたことがない人は、ぜひ一度、観察して考えてみてください。

 

 

なお、健康度に関する詳細は『愛猫のために学ぶホメオパシー』講座の中でもお話ししています。

健康や病気に関するエネルギー論などもおもしろいですよ。

そうしたことに興味がありましたら、本当にオススメです。

『愛猫のために学ぶホメオパシー』講座

 

 

 

 

<健康度を理解する>

・健康度とはそれぞれがもつ健康の程度のこと

・健康の程度は猫の健康のベースになる

・健康度が低い=健康になれない、ではない

・健康度が低い=健康にならなければならない、ではない

・猫本来がもつ弱さを受け入れる

・症状を消すことだけに躍起にならない

 

 

 

 


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なちゅらさなっとでは、猫の体調管理の一環として「猫ミネラル検査」を推奨しています